■口内炎とは？

お口の中は、食事をしたり、息をしたり、会話をしたりするため、外の空気が出たり入ったりしています。そのため、細菌やウイルス、ほこりなどが侵入する可能性が高い場所です。口内炎は、頬の内側、歯ぐき、舌など、口の中やその周辺の粘膜に炎症が起こることを言います。

口の中は暖かく湿っているため、多くの細菌が住みやすい環境です。また、外からの細菌やウイルスが侵入してくる場所でもあるので、定期的に歯科医院でクリーニングを行い、口の中を常に清潔に保つことで、口内炎ができにくくなります。

■口内炎の症状と種類

実は、口内炎にはいくつかの種類があります。

• ・アフタ性口内炎

  発生原因：免疫力の低下、ストレス、口の中の傷、ウイルス、栄養不足。

  アフタ性口内炎は一番一般的な口内炎で、白っぽい円形や楕円形の潰瘍（かいよう）が特徴です。潰瘍の周りは赤く盛り上がり、強い痛みが出ることもあります。一つだけできることもあれば、何個も同時にできることもあり、痛みが強く、場所によっては唾液を飲み込むのも難しくなることがあります。

• ・ウイルス性口内炎

  原因となるウイルス：単純ヘルペスウイルス、水痘帯状ヘルペスウイルス、A群コクサッキーウイルス。

  ウイルス性口内炎は、特に3歳以下の子どもに多く見られます。ヘルペス性口内炎は発熱と口内の小さい水ぶくれが潰れて炎症を起こし、食欲の低下や摂食拒否により脱水症状を引き起こすこともあります。A群コクサッキーウイルスはヘルパンギーナの原因で、ヘルペス性口内炎に似た症状が現れますが、感染力が高いのが特徴です。

• ・カタル性口内炎

  原因：入れ歯や虫歯の詰め物の不具合、歯周病による口内の不衛生。

  カタル性口内炎は、入れ歯や虫歯の詰め物に問題があるときや、お口の中が不衛生な場合に発症します。アフタ性とは異なり、炎症の境界がはっきりしないことが多いです。唾液の量が増え、口臭も気になるようになり、口の中が熱く感じることもあります。また、味覚が鈍くなることもあります。やけどが原因で炎症が起こる場合もあり、その際には赤くただれ、ひりひりとした痛みがでます。

• ・その他の口内炎

  -アレルギー性口内炎

  特定の食物や薬物、金属が原因でアレルギー反応を引き起こすことがあります。

  -ニコチン性口内炎

  喫煙により口内が長期間熱にさらされることで発症します。口内や舌に白斑ができ、がんに進行するリスクもあるため注意が必要です。

■口内炎は歯医者で治療できるのか？

口内炎は歯医者で治療することができます。特に、噛み合わせの問題が原因で口内炎ができている場合は、歯医者での治療が効果的です。噛み合わせが悪いと、口の中を噛みやすくなったり、傷つけやすくなったりします。そのため、一度治ってもまた口内炎ができてしまうことが多く、日常生活に支障をきたすことがあります。

噛み合わせの改善を行うことで、口内炎の根本的な原因を治療し、再発を防ぐことができます。また、口内炎は通常10日から2週間ほどで自然に治りますが、より早く治したい場合も歯医者で治療を行うのがよいでしょう。